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オリーブ葉で育った奇跡の牛、上総牛(かずさぎゅう)。

今回は前回に引き続き、オリーブに関連する牛の話「オリーブ葉牛」についてご紹介します。
「オリーブの葉が牛を変える」そんな驚きの実証結果が、千葉県で生まれました。

上総牛(かずさぎゅう)とは?

千葉県を代表するブランド牛「上総牛(かずさぎゅう)」

黒毛和種の血統を持ち、きめ細かなサシと豊かな旨みが特徴です。
通常は稲わらやふすま、穀物を中心とした飼料で育てられますが、ある農家が「オリーブ葉」を新しい飼料として導入しました。

オリーブ葉を与えた飼育実験

試したのは、肥育期間のうち3か月間。上総牛に通常の飼料とあわせてオリーブ葉を混ぜて与えたのです。
結果は驚くべきものでした。
出荷された牛は最高ランクであるA5ランクを獲得。

肥育農家によれば…

新しい飼育法でA5を取ること自体が非常に珍しく、再現性があれば畜産業界にとって革新的な意味を持つ

と語られています。

オリーブ葉に秘められた成分

なぜオリーブ葉が牛に良い影響を与えるのか?
実はオリーブ葉には「オレウロペイン」「ポリフェノール」といった抗酸化成分が豊富に含まれています。
これらは牛の体内環境を整え、脂質の酸化を抑える効果が期待されます。
その結果、肉質の改善―具体的には脂の融点が安定し、風味が向上したと考えられます。

「食」の循環をつくるオリーブ活用

オリーブはオイルやお茶だけでなく、葉まで無駄なく活用できる植物です。
剪定で出る葉を有効利用し、牛の飼料へと転用することは「持続可能な食の循環」の一例でもあります。
地球環境にやさしく、なおかつ農業と畜産の双方にメリットを生み出す可能性を秘めているのです。

新しい価値を生み出す挑戦

上総牛とオリーブ葉飼料の取り組み「オリーブ葉牛プロジェクト」は、まだ始まったばかり。
しかし実証的な成功は「これからの畜産」を変える大きなヒントを与えてくれます。
消費者にとっても、健康的で美味しい牛肉が手に入るチャンスが広がるかもしれません。
未来の食を支えるオリーブの新しい力。

次に食卓に上がるお肉が、環境や健康をも考慮した「循環型の一皿」になる日も、近いかもしれません。
土と、水と。では、今後もオリーブ葉牛に注目していきます!
 

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