いつもつちみずジャーナルをご覧いただき、ありがとうございます。
私たちの食卓に新鮮な恵みを届けてくれる「つくり手」の存在。
今回は「土と、水と。オンラインマルシェ」で季節の野菜を出品されている農家さんの「Koharu-biyori(こはるびより)」さんにお話をうかがいました。
自然と共に歩む日々、農業への思い、そして“食を育てる”というリアルをお届けします。
1. 自己紹介をお願いします
千葉県君津市・小櫃(おびつ)の豊かな水と自然に恵まれた地で、1年前に新規就農した「Koharu-biyori(こはるびより)」です。

「子どもに安心して食べさせられる野菜をつくりたい」——そんな想いから、双子の小学生男子と夫の協力を得て、無農薬・無化学肥料・無除草剤の“3無栽培” にこだわった野菜づくりをしています。
山や田んぼに囲まれたのどかな環境で、時には野生動物との闘いもありますが、自然の力を生かした元気な野菜たちを、みなさまの食卓にお届けできるよう日々奮闘中です!
2. 農業・生産の道に進んだきっかけは?
夫の転勤をきっかけに今の家に引っ越してきた当初、周囲に点在する休耕田をどこか寂しい気持ちで眺めていました。
「生産者が減っているのなら、私がなってみようか」――そんな思いつきが、気づけば本気に。
勢いそのままに、農業の世界へ飛び込みました( ̄▽ ̄)
右も左もわからない中でのスタートでしたが、自然と向き合う日々は、思った以上に奥深くて面白い!今では、畑に立つ時間が何よりの癒しになっています。
3. どんな農産物(商品)をつくっていますか?
畑では、「つるくびかぼちゃ」「アスパラガス」「オクラ」を中心に、年間20〜30品目ほどの多品目栽培取り組んでいます。

なかでも、地域に根づいた在来種や昔ながらの伝統野菜に魅力を感じており、毎年少しずつ新しい品種にもチャレンジしています。
また、果樹栽培にも力を入れ始めており、現在は「オリーブ」や「柑橘類(ゆず・レモンなど)」を中心に、冬の寒さに適応できる果樹を模索しながら、少しずつ栽培の幅を広げています。
すべては「子どもに安心して食べさせたい」という想いから。
農薬や化学肥料、除草剤に頼らない3無栽培で、自然の力を活かした元気な作物づくりを大切にしています。
4. その作物(商品)の特徴・こだわりは?
イチオシは「つるくびかぼちゃ」。
古くから日本で栽培されてきた“日本かぼちゃ”の一種で、その名のとおり、鶴の首のように細長いユニークな形が特徴です。
ねっとり濃厚な甘みと、なめらかで口どけのよい肉質が魅力で、一度食べたらやみつきになること間違いなし!
その美味しさをさらに引き出すために、毎年ツルの仕立て方や肥料の使い方を変えて、いくつものパターンを試しながら、試行錯誤を重ねています。
おかげさまで、毎年「去年より美味しくなったかも!」と感じられる進化中の作物です。
5. なぜその作物(商品)をつくろうと思いましたか?
「一目惚れ」ならぬ、「一味惚れ」でした。
初めて食べたとき、その美味しさに衝撃を受けて、「これは世界一おいしいかぼちゃだ…!」と思ったんです。
この感動をもっとたくさんの人に知ってもらいたくて、メインの作物として育てることに決めました。
また、アスパラガス・オクラ・オリーブなどは、獣害が多いこの地域でも被害が少なく育てやすいため選びましたが、栽培するうちにその奥深さと面白さに夢中になり、こちらも毎年、仕立て方や栽培方法を工夫して育てています。
6. 栽培・生産で大切にしていることは?
まず第一に、「おいしい野菜であること」。
農薬や化学肥料に頼らずとも、作物が本来持っている力を引き出せば、滋味深く、体にやさしい、健康でおいしい野菜が育ちます。

手をかけすぎず、甘やかしすぎず、でもちゃんと目をかけて見守る。
そんな“ちょうどいい距離感”で、作物と向き合うことを大切にしています。
7. どのような苦労や挑戦がありましたか?
農業は自然が相手。毎日が挑戦です。
昨年は強風でゴーヤの支柱が倒れてしまい、なんと道路にはみ出すほどの大惨事に…。今年はその反省を活かして、支柱をより深く埋め、間隔を狭くして、風に強い構造に改良しました。
また、種とり用に残していた豆類にカメムシが大発生。
「ふっくら育ってるな~」と近づいたら、サヤのまわりにびっしり…。
猛暑の影響で田んぼのカメムシが大量発生し、その影響が畑にも及んだようです。結果、種は全滅。とても悔しい出来事でした。
さらに、深刻なのが獣害。
サル・イノシシ・シカ・キョン・アライグマ・タヌキ・テン・ウサギ……この地域の“野生動物フルメンバー”が勢ぞろいします。
特にサルは3週間に一度ほどの頻度で群れで現れ、食べられる野菜は食べ尽くし、苗を引っこ抜いてしまいます。
収穫目前だった野菜が一夜でゼロに…ということも。対策として、狩猟免許も取得し、獣害への備えを強化しています!
8. この商品ならではの魅力は?
私たちの野菜は、「収穫したその日のうちに発送」が基本です。
特に朝どれ野菜は一番美味しい“旬の瞬間”を逃さずにお届けできるのが強みです。
とれたてのシャキッとした食感、フレッシュな香りと野菜本来の甘みを、ぜひご家庭で味わってみてください。
鮮度の落ちやすい野菜こそ違いがわかります!
9. 普段の農作業の様子を教えてください
平日は基本的に一人で黙々と作業しています。
最近は音楽やラジオを聞きながら、リズムよく作業するのが日課です。単純作業でも不思議とはかどるんですよね。
畑の一角が地域の方の散歩コースに面しているので、「今日も頑張ってるね」「それ、何育ててるの?」なんて声をかけてもらえるのも日々の楽しみ。
ついつい話し込んでしまい、作業よりおしゃべり時間の方が長くなることも(笑)。
土日は双子の小学生が手伝ってくれます!…が、興味がない作業だとすぐに脱走し、畑のあちこちに落とし穴を掘って遊んでいます。
獣よりもママがハマる罠の方が多いかも!?なんてことも。
10. どんなお客様に届けたいですか?
まずは、子育て世代のご家族にぜひ食べていただきたいです。
「子どもに食べさせたい」と思って育てている野菜なので、同じ想いを持つ方の食卓に届くと嬉しいです。

野菜本来の味を知ってほしいし、健康な野菜が、成長期の体づくりを少しでも支えられたら本望です。
そして何より、ひとくち食べて「おいしいね」と笑顔が広がる――
そんな、穏やかな時間をお届けできたら幸せです。
11. 商品はどんな風に味わうのがおすすめ?
まずは何といっても、“シンプル調理”がおすすめです!
焼く・ゆでる・蒸す——どれも素材の持ち味が引き立つ調理法。採れたての新鮮な野菜だからこそ、ぜひそのままの味を楽しんでいただきたいです。
中でも特におすすめなのが、「つるくびかぼちゃのスープ」。
裏ごししなくても驚くほどなめらかで、コクのある濃厚な味わいが楽しめます。
商品にはレシピも同封していますので、ご家庭でも手軽にお試しいただけますよ。
12. お客様から嬉しかった声はありますか?
「今まで食べた中で一番おいしかった!」「びっくりした!」
そんな声をいただいたときは、思わずガッツポーズ!
生産者として、これ以上の喜びはありません。
お客様のリアルな言葉が、次のやる気と原動力になります。
13. 今後の目標や夢を教えてください
・美味しくて、安心・安全な野菜をもっと多くの方に届けること
・つるくびかぼちゃの魅力を日本中、いずれは世界中に広めること
・そして、子どもたちと一緒に、育てて食べる喜びを分かち合うこと!
家族と一緒に畑に立ち、学び、笑いながら、未来へと続く農業を育んでいきたいと思っています。
14. オンラインマルシェを通じて伝えたいことは?
採れたての野菜には、それだけで心が動くような美味しさと感動があります。
オンラインマルシェを通じて、その“感動の瞬間”を、遠く離れた方にもお届けできることがとても嬉しいです。画面越しでも「想い」や「こだわり」が伝わるように、これからも誠実に野菜づくりと向き合っていきます。
ご縁のある皆さまとのつながりを、野菜を通じて大切にしていきたいです。
15. 最後に読者へのメッセージ
まだまだ駆け出しの新米農家ではありますが、野菜づくりへの情熱だけは誰にも負けません!
「子どもに安心して食べさせたい」
そんな想いから始めた農業。手間も時間もかかりますが、無農薬・無化成肥料・無除草剤の“3無栽培”で、コツコツ丁寧に野菜を育てています。
皆さまの食卓が少しでも豊かに、笑顔に包まれるような野菜をお届けできたら嬉しいです。応援していただけると、とても励みになります!
「子どもに安心して食べさせたい」そんな素敵な想いと強い信念をもつ、農産者のKoharu-biyori(こはるびより)さんのインタビュー前編をお届けしました。
Koharu-biyoriさんがまごころと愛情を込めてつくっている、ここでしか買えない商品をぜひチェックしてください!
無農薬・無化学肥料・無除草剤の「3無栽培」にこだわった、特別な品ばかりです。

Koharu-biyoriさんの商品はこちら
次回は、栽培・製造工程で「特に気を遣うポイント」や、商品づくりで「譲れないこだわり・ポリシー」など、魅力的なインタビュー後編をお届けします。どうぞお楽しみに!
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